再構成AI圃場閉域網クラウド

AIによる分析・予測-デジタル化技術-情報通信環境

農山村の圃場における農作業のデジタル化を進めるに当たり、検知センサー群、情報通信環境、情報処理クラウド、可視化ビューアーとして接続されるパソコンやスマートフォンらITシステムの構築において、地形・環境に左右される情報通信環境の安定が第一の課題と考えられます。

農山村の圃場において検知したセンサー情報をクラウドに転送するべくネットワーク接続通信では、小高い山々と木々(特に葉っぱ)が通信を不安定にする要因です。波長の短いLTE公衆網の2.4GHz帯が最も影響を受け、次に最近人気のIEEE標準規格802.11ah(Wi-Fi HaLow™)や LPWA 等の 920MHz帯、最も影響が少ないのは林業の無線通信通話に使われる350MHz帯の簡易無線データ通信等が有ります。利用する地形環境や扱うデータのサイズや通信距離等で総合的に判断されます。

ここで、「ちょっと待てよ」と思いませんでした?
何故、圃場から数百キロ離れたクラウドに接続するのって、どうなの?
そうです、延々と長い距離を複数の中継局のスイッチ類を経由していると途中で通信障害が起こる可能性は高い、通信障害だけでなく接続ルートの途中での電源障害でもサービスは止まります。

ならば、圃場の作業現場近くにサーバーを置いて皆で利用するのは・・どうでしょう。
インターネットに入る事なくローカルネットワークで検知センサー、通信環境、固定RTK、サーバー、スマホまでのシステムが組めれば、ウイルス感染やハッキングなどのネット犯罪に巻き込まれる事もないです。

課題は、トータルの運用コスト面とAI分析など高度サービスが利用できない、・・のでは、しかしながら最近、エッジAIコンピューテングがトレンドとなり、小さくて低価格で高性能な製品が沢山発表されています。消費電力も僅かなので、障害停止を考慮して複数台で冗長的なシステムも組むことが出来ます。

更に、エッジAI向けのチップの中に、FPGAの様にハードウェアの再構成機能を組み込んだシリーズも発売になり、新たなIoT検知センサーが発売されても遠隔からハードウェアを再構成する事で利用できるなど装置の利用寿命が延びる事も期待出来ます。
この機能は、挿絵の様に Basic, Pro, ProMax 等性能の異なる装置ですが、ハードウェアは全く同じ仕様で契約ライセンスのクラスに応じてソフトウェアの再構成をおこなう事で性能の選択が行えます。
これにより、機器設置後も対象圃場の範囲の増減を自在に行えます。

大型クラウドを使うも良いけれど、ローカルの圃場クラウドも選択できる時代がやってきました。
地域色の強い農業分野では、ローカル圃場システムの方がメリットが多い気がします。

日本農林資源開発は、コンパクトな再構成AI圃場閉域網クラウドを積極的に進めて参ります。応用アプリケーションも複数の企業や大学研究室と進めていきます。

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