自動運転スプレイヤーで収益アップ

デジタル化技術-自動運転

農作業の中でも労働負荷の大きい防除作業ですが、

  1. 作業時間の長さ:
    防除作業は、従来方法では多くの時間を要します。例えば、慣行防除では10アール当たり0.95時間必要とされています。
  2. 労働強度:
    セット動噴を使用する場合、ホースを引っ張って歩く必要があり身体的な疲労度は高くなります。
  3. 作業の重要性:
    病害虫の防除は収量や品質に直接影響するため、適切なタイミングで実施する必要があり、精神的な負担も大きくなります。
  4. 健康リスク:
    農薬散布作業は、直接的な被曝リスクがあるため、作業者の健康への配慮が必要です。

近年、農薬散布ドローンの導入により、作業時間が平均で81%短縮されたと言われています。
令和6年のドローンの活用状況のまとめ(出典:農水省)

作業負荷が軽減できるデジタルの力は、普及が早い様です。
とても便利なものですが、問題がないかと言えば、ある様です。

  1. 初期投資もありますが毎年の保守費用が必要でランニングコストが増えます。
  2. 操作には、技術訓練と共に最低限のIT知識が必要で、法的手続きも必要です。
  3. 農薬の積載量に制限があるため、大規模農地では頻繁な補充が必要となり作業効率が低下。
  4. 悪天候や強風時にはドローンの安定性が低下し散布のタイミングが難しい。
  5. 風向きと飛行時ドリフトが重なって、近隣の、無農薬耕作地に噴霧してしまうトラブルも発生。

課題も色々あるようですが、メリットも大きい事で利用されています。

ドローンでは難しい下から散布の自動化は

ドローン散布の難しい、果実園、ハウス内での散布、期待されるのが「自走式自動運転噴霧機
果実園やハウスでは勿論のこと、畑地での散布にも威力を発揮します。

車の自動運転の流れと同様に、農業機材にも自動操舵の流れが来ています。
トラクターに後付けできる「GNSS自動操舵システム」は北海道を中心に人気を集めています。

今回ご紹介する、自走式自動運転スプレイヤー Aries300N は、この衛星航法を使ったGNSS自動操舵の技術(位置誤差±15cm)を搭載しています、オプションの「GNSSベースステーション」(基準局)を追加設置すると、更に精密(位置誤差2〜3cm)な位置制御で操舵できます。

自動運転の仕組みは・・

「ABライン走行」で自動操舵を実現
このGNSS受信機でGNSS衛星群の電波を受信して位置情報を得ています。

はじめに、「操縦リモコン」又は「スマートフォン」を使って作業ルートを移動し憶え込ませます。
次回以降は、走行しつつ得られるGNSSデータと記憶したルート情報を比較しながら、走行位置を割り出し自動操舵でコースを巡回する事が出来ます。

夜間モードがあるので、陽が落ちて圃場が真っ暗な状態でも噴霧作業を継続して行うことができます。
回転半径が0mと、その位置で向きを変えられるので狭いハウス内でも利用できます。

デジタル・パンフレット(.zip file)は、以下の写真をクリックして下さい。

自動運転噴霧機の導入メリット

1. 労働時間の削減と効率化
労働時間を大幅に削減し、他の作業に時間を割くことができる。
夜間や早朝など人の作業が困難な時間帯でも作業が可能で作業効率が向上する。

2. 人手不足への対応
農業従事者の人手不足の中、自動運転技術は人手不足を補う有効な手段となる。
熟練した作業員がいなくても、設定された正確な噴霧作業が行える。

3. 精密な作業と品質向上
噴霧量の均一化や正確な散布が可能になる。
生育状況や病害虫の発生状況に合わせて、最適な噴霧作業を行い品質向上につながる。
農薬などの使用量を最適化でき環境負荷の低減にも繋がる。

4. 安全性の向上
農薬散布の危険な被曝から作業員を守り安全性を向上させる。
悪天候や視界不良時でも安全に作業を行える。

5. コスト削減
労働時間の削減や農薬の適正使用により、コスト削減に繋がる。

以下のリンクから動画をご覧になれます。
https://qrcd.org/8HPB

山間地でもRTK精密操舵ができる理由は・・

RTK(リアルタイムキネマティック)での精密操舵を行う際、 RTK基準局からの補正情報をインターネット経由で直接受信する方法やスマートフォン経由で補正情報を受信する方法が、平坦地が広がる北海道等で普及しています。
しかしながら、山間地域にある果実園やハウスではインターネットに接続出来ないエリアがあります。
そのインターネット不感エリアで自動運転スプレイヤーAries300Nを精密走行(精度2.5cm以内)させたい場合、オプションのGNSS基準装置を追加設置する事で精密操舵走行ができます。(PPP-RTK方式)

自走式自動運転スプレイヤーを詳しく

大きさは、長さが2.2m 幅が1.2m 高さは1m のサイズで、重さは 450kg
接地面積の広いクローラー仕様ですが、本体の重さが傾斜面や悪路の走行性能を高めます。
最大走行速度は 1.25m/s (4.9km/h) 、最大動作勾配は 30° です。
噴霧を拡散するファンのブレードは 直径400mm で、1.2kwの強力モーターで駆動します。

エンジンは、走行や制御に電動モーター、噴霧圧力ポンプにガソリンエンジンが搭載されています。
重要な、噴霧機能については、タンク容量300リットルで、毎分8リットルを6-8個のノズルから噴霧します、尚、タンク容量の追加積載可能です。

デジタル・パンフレット(.zip file)は、以下の写真をクリックして下さい。

自動運転での安全性ですが、フロントのバンパーに接触があると自動停止します。


自動運転スプレイヤーを多目的に利用する。

オプションの追加で、周囲の状況を検知するAIカメラを搭載する事も可能で、作業の安全を高めると共に、動物等の侵入を検知して警報や撃退を行う、機能拡張を見込んでいます。

将来的に、自動運転機能を活かす為、牽引フックを増設して運搬パレット台車を引いて収穫物の圃場内移動が自動運転で行えますので、収穫物をトラックの止まる位置まで無人で運ぶ機能アップを目指しています。

如何でしたでしょうか、農作業でも労働負荷の大きい噴霧作業の負担を減らし、
効率を高めて耕作面積を広げての、収益アップをお手伝いして参ります。

デジタル・パンフレット(300Nimg.zip 9.9MB)は、パンフレットをクリックして下さい。

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