千葉県にある農業用水管理施設の情報化に伴う現地調査に行ってきました。
農家減少と高齢化で、農業のデジタル化改善は必須条件 -> デジタル化には情報通信環境が不可欠です。
情報通信環境は、都市部や製造業のデジタル化と比較し圧倒的に不利、「電気が来てない、電波が来ない、風雨で泥まみれ、野外で灼熱地獄、鳥獣被害」などなど課題山積みです。
そこで、専門家の現地調査(想像でなく認識して頂く為の)体験がとても大切です、複数の組織の専門家が一同に会することで通信方式など組織を超えて議論も行えます。
(農水省:農業農村情報通信環境整備準備会です)
我が国に共通する小高い山林が連なる山間部や盆地に圃場が有ります、都市部の様に中継局を増やして行くのは現実的ではない、製造業向けに普及し規格化された通信方式がそのまま使えるのか?
現行の公衆網2.4GHz 4GLTEや免許不要のISM(Industrial Scientific and Medical Band)バンド900MHz帯や、山間部通信に強い27MHz帯、150MHz帯、400MHz帯を利用する簡易無線通信などなど、
新たな農林業通信方式が生まれる可能性も・・・是非、考えていきたいです。
(2024年6月24日 追記)上記の記事を書いて1年が経ちました、農業のデジタル化推進で多くの情報通信設備の導入が進んでいますが、心配していた問題が確認されています。
それは、情報通信環境が維持がされていない事、設備導入(検収)後の通信品質についてケアされないことで発生するトラブルです。導入時は通信良好でしたが、時の経過で通信環境が変化・悪化し通信が維持出来ない問題が複数報告されています、特に2.4G帯で、通信装置周辺の木々が青々と育ち電波が届か無くなる問題。都市部の新築ビル障害に類似しますが通信事業者とは異なり、設備業者は通信品質は責任外です。設備業者は、機器の故障ではないので対応出来ない、再工事費用の要求など、困るのは導入した農家の方々です。
農業圃場ならではの通信環境悪化について心配していた事が現実になってきています、今、これらのトラブルをサポートする「通信環境障害復旧保険」を指向し損保会社と構築を進めています。
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